公共交通機関ポータルサイトのあるべき姿を提案

JR西日本が運営する鉄道・観光情報ポータルサイトです。 時刻表・運賃・トクトクきっぷ・ICOCA・駅・路線図などの営業情報や 西日本各地の観光情報、エクスプレス予約・e5489plusなどの予約サービスなど、 おでかけに役立つ情報をタイムリーに提供しています。

以前のJRおでかけネット制作実績はこちら

クライアント概要
会社名
西日本旅客鉄道株式会社
事業内容
旅客鉄道事業および海上運送事業
本社
大阪市北区芝田二丁目4番24号

WORKFLOW 01 - 初期提案

企画の背景 / 継続的なリニューアルプロジェクトへの参画

私たちが初めてJRおでかけネットリニューアルを担当させていただいたのは2002年の秋でした。 大手企業様のサイト制作実績を評価いただき、お声がけいただいたのがきっかけです。
以降、継続的に主要コンテンツの制作および、全体リニューアルを担当させていただいています。

JRおでかけネットのような大規模サイトの場合、高いレベルのサイト設計技術と、 営業施策やサイト運用ルールに対する深い理解が必要となってきます。
その両方において評価をいただいていることが、継続的な受注につながっています。

WORKFLOW 02 - 企画設計

企画設計 / あるべき姿の再考

JR様からのご要望やログ解析、サイト内でのアンケート結果など、 あらゆる視点からWEBサイトの問題点を洗い出し、改善策の議論を重ねました。
その結果、2010年のリニューアル課題としては、以下の3点が挙げられました。

  1. 情報量の増大に伴う、サイト構造の破綻
    運営している中で情報量が増大し、ユーザーが目的の情報にたどり着けていない、見てもらいたい情報へと誘導が出来ないなど、サイト構造上での破綻が起こっていました。
  2. 観光・キャンペーン情報の露出不足
    上記と重なる部分ではありますが、膨大な情報の中にキャンペーン情報が埋もれてしまい、旅行目的のユーザーへの提案系コンテンツや各種予約への導線が弱く、本来の主となる「観光情報の提供」が不十分な状態となっていました。
  3. 予約・会員サービスの理解と利用促進
    おでかけネットには2種類の予約サービスがあるのですが、各サービスの特長が端的に説明出来ていないことや、会員サービス自体の複雑さもあり、ユーザーにとって理解しにくい内容となっていました。そのため自己解決が難しくなり、問い合わせに至り、オペレーション負荷につながる、という悪循環に陥っていました。

このような課題から、今回のリニューアルでは、ユーザー満足度の向上、観光誘発、予約サービスの利用促進、各種お問い合わせに対するオペレーション負荷の軽減など、全てのユーザーにとって有益なサイト、おでかけネットとしてのあるべき姿とは何かを、一から再考することにしました。

企画設計 / 全てのユーザーにとって有益なサイトへ

まずはユーザーにとって、より使いやすいサイトになるよう、サイト内の全ての情報・コンテンツを洗い出して再設計という、地道な作業から始めました。

情報のカテゴリ分類については、「鉄道のご案内」「おすすめの旅」「予約」「ICOCA」「J-WESTカード」と、ユーザーニーズ別に分類することで、情報の検索性向上と予約への導線強化、ICOCA、J-WESTカードへの申込促進を図りました。

カテゴリートップの構成ポイントは以下になります。各ページとも共通して、目次的な役割とし情報が埋もれることがないよう、広く情報を見渡せるような構成を意識しました。

  • トップページ
    トップページではキャンペーンのイメージを訴求し、観光誘致から予約への導線強化を行いました。 グローバルナビゲーションの配置を、コンテンツエリアと隣接させることで、ユーザーが迷った際にも、よりスムーズに移動できるよう配慮しました。またそうすることで、メインエリアとの差別化ができ、全体的な情報のメリハリをつけられ、情報の検索性が向上します。
  • 鉄道のご案内
    時刻・運賃検索など鉄道に関する情報を掲載しているコンテンツです。最も多く使われている時刻・運賃検索(マイ・ダイヤ)は目立つ位置に配置し、その他の今まで埋れていた情報を目次形式で再配置しなおしました。 また情報の区別をはっきりと明示し、分かりやすい情報提供を心がけるとともに、情報の格納性を意識し、情報が増えても埋もれないような設計にしました。
  • おすすめの旅
    おでかけに関するキャンペーン系の情報やおすすめのきっぷなどを紹介する提案型コンテンツです。ラベリングが非常に難しいコンテンツではありましたが、30案ほどの中から検討を重ね、最終的には「おすすめの旅」となりました。ここでは、旅への意欲を掻き立てることが重要になってきますので、WEBサイトでありがちなテンプレートページではなく、旅行雑誌のような、写真を多く使用した構成で、旅行への憧れを醸成させることを意識しました。
  • 予約
    従来より、各サービス内容が分かりづらいという声をいただいていたのもあり、特長を端的に説明し、比較できるような構成にしました。また、最適な予約サービスを自動的に診断できるコンテンツを用意し、初めて利用されるユーザーへのフォローとしています。

このように、カテゴライズ、ラベリング、レイアウトなどを含め、現状の情報をどこへ、新たな情報はどのカテゴリに入れるかなど、数十カテゴリ、数千ページにもおよぶコンテンツを、ユーザー視点で見直していきました。

大規模な移行作業となりましたが、JR西日本公式サイトリニューアルのノウハウを活かし、比較的、スムーズに進めることが出来ました。

さらに運営者にとっても管理しやすいよう、ディレクトリ構造の見直しや、外部ファイル化で更新性の向上など、長期運営を見据えた、抜本的な改善と見直しも行なっています。

WORKFLOW 03 - 制作開発

「旅」へのあこがれを醸成するトップページ

以前までのおでかけネットでは、時刻・運賃検索(マイ・ダイヤ)を使用し、そのまま直帰するユーザーが 全体の6割を占めており、旅行キャンペーンなどのページへの導線が非常に弱かったのが現状でした。 そこで、マイダイヤの右側にキャンペーンを大きく配置し、背景にも大きく季節を連想させるビジュアルを配置。 地平線と空が広がるビジュアルを配置することで、トップページに奥行きが生まれ、「旅」への憧れを醸成しました。
キャンペーン画像はテキストを詰め込みがちになってしまいますが、今回は写真とコピーに要素を限定し、ロールオーバーすることでテキスト情報を表示するなど、運用後もサイトのバランスを崩さぬよう考慮しました。

情報を埋もれさせない配置を

鉄道のご案内ページでは、時刻・運賃検索(マイ・ダイヤ)や、駅検索、定期運賃検索(マイ・テイキ)など、目的を持ったユーザーが閲覧することを考慮し、インパクト重視ではなく、操作性、閲覧性を重視したレイアウトを行いました。よくある駅検索では、使用頻度が高い項目は、吹き出しで目立たせるなどショートカットリンクを用意し、操作性向上を図りました。

雑誌を想起させるレイアウトで興味喚起を

通常、テイストの違うビジュアルやテキストを配置するとバナーの集合体のように、情報の優先順位が付けにくく、雑多感が出てしまいがちですが、写真を大きく、文字を少なめにすることで、情報が多い中にも 空間が生まれ、閲覧性の向上につながります。また、季節のキャンペーンが多いことから、メインビジュアルに配置することで、季節感の演出も行いました。

複雑な予約体系をライトユーザー向けにフォロー

ページ上部では、ユーザーに合わせた予約サービスを紹介する配置したFlashコンテンツを配置。 最大3クリックで結果にたどり着くフローの構成や、大きいボタン、必要最小限のアニメーションなど、興味の低いユーザーにも使用して頂けるよう操作性には特に注力して制作しました。Flash内部にもアクセスログを設置し、訪れたユーザーの何割が使用しているのか、ユーザーがどのようなボタン操作をしているのかなど計測を行い、今後の予約サービスページの改良につなげる予定です。

目の不自由な方にも閲覧可能なアクセシビリティの実現

今回リニューアルした主要コンテンツでは、色のコントラスト調整、音声ブラウザによるレンダリングに対応しており、目の不自由な方に向けての施策を行いました。
音声読み上げソフトなどの支援技術が正しく動作するためには、HTMLソースの正しい記述が必要不可欠になります。そのため、各種チェックツールを使用し、 文法に則ったマークアップをすることで、ユーザーが適切な情報を入手できるように配慮しました。

WORKFLOW 04 - 公開運用

サイト公開後も継続して主要コンテンツの制作を担当させていただいております。

全体レビュー (獲得成果)

サイトリニューアル後から、社内外より「使いやすくなった」「やってよかった」など、うれしい反響をいただきました。また関係者だけではなく、一般のお客さまからもお褒めのお言葉をいただき、このプロジェクトに関われて本当によかったと改めて感じました。

今後も、全ての人にとって有益なWEBサイトになるよう、日々取り組んでいければと考えています。